NISAが変わる!2024年からの改正ポイントを解説します

NISAが変わる前に

令和5年税制改正大綱が公表されました。

「貯蓄から投資へ」そして「資産所得倍増プラン」

投資は必須なのかと思うように、周囲を固められているようです。

そろそろ、NISAを活用して資産運用デビューしたいと検討されている人は、これを機会にするのも良いですね。

ただ、なんか知らんけど儲かりそうだからやろうかな、とスタートするのは心配です。インターネット上でもいいので、いろいろと情報を集めて、そして精査して、お金のこと投資のことを勉強することをお勧めします。

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NISAのどこが変わるのか

NISA制度はスタート以来、改善を求める声はありました。とくに、時限設定は解除してほしいと言われていました。私もそう思っていました。貯蓄から投資へと言いながら期限付きの制度という違和感は、あなたもお持ちだったでしょう。

これまでのNISAは「一般NISA」と「つみたてNISA」のふたつありました。

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NISA
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2023年までと2024年からで、どこが変更になるのか、5つのポイントを解説していきます。

  1. NISA制度の恒久化
  2. 非課税期間の無期限
  3. 年間投資額の引き上げ(併用可)
  4. 生涯非課税限度額の設定
  5. 投資枠の再利用ができる

それでは、ひとつずづ解説していきます。

そして、呼称も変わります

一般NISA⇒成長投資枠 ※投資対象は株式・ETF・投資信託
つみたてNISA⇒つみたて投資枠 ※投資対象は投資信託(これまで通り選抜されています)

2024年1月からですけど。

NISAが変わる「制度の恒久化」

NISAには前述の通り「一般NISA」と「つみたてNISA」があります。

それぞれ、利用できる期間が定められていました。一般NISAは2023年まで(2024年から見直し予定ありました)、つみたてNISAは2042年の投資まで、と終わりが決まっていました。これまでに延長はされていたので、都度延長になっていくのは面倒だなと感じていましたら、恒久化となります。待ってました!という印象です。

恒久化・・・ずっと続くという幸せ

NISAが変わる「非課税期間の無期限」

これまでは、一般NISAが5年、つみたてNISAは20年の非課税期間が決められていました。つみたてNISAはまだ20年を迎えていませんが、一般NISAは5年を迎えている人もいます。非課税期間が終わると、特定(一般)口座へ移す、ロールオーバー(非課税期間の延長)する、非課税期間終了で売却する、というように何かしら対応する必要があります。

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もうそんなことは考えなくていいのです。5年後にマイナスになっていても、上昇する希望が見えればそのままNISA口座で保有できます。つまり、売却のタイミングを慌てずに見極めることができるということです。

つみたてNISAの場合は、これまでは今年投資した分が非課税期間終了する20年後にその箱が開くのですが、2024年からは20年経過してもその箱を開けなくてもOKで、あなたの思うタイミングで開けていいのです。

ずっと非課税・・・素敵な響きです

NISAが変わる「年間投資額の引き上げ(併用可)」

一般NISAは年間120万円が、成長投資枠として年間240万円に引き上げ、つみたてNISAは年間40万円が、つみたて投資枠として年間120万円に引き上げとなります。さらに、成長投資枠とつみたて投資枠の併用OKとなり、年間最大360万円の非課税投資ができるようになります。

もともと、株式投資をしている人は、非課税投資額が大きくなるのは大歓迎だと思います。毎月積み立ても33,333円上限が10万円に引き上げられるので、できればもっと積み立てしたかったと考えていた人には朗報ですね。

成長投資枠は240万円あり、一括投資じゃなくてもOKですから、毎月20万円の積み立てのように投資することもできます。

一括か積み立てかで、成長投資枠とつみたて投資枠を検討することもありますが、その前に、投資対象がそれぞれ限定されているので確認しましょう。

上限が引き上げられても、そんなに投資に回せませんよ、という人もいらっしゃると思います。その時は家計を見直すことで投資に回せる資金を確保できるかもしれません。今までなかった埋蔵金のような資金をねん出することができると思います。

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NISAが変わる「生涯非課税限度額の設定」

トータルの投資額が設定されます。1800万円です。この額は買い付けベースです。保有している株式や投資信託が値上がりして1800万円を超えるかどうかではなく、あくまで株式や投資信託などを購入する投資額が1800万円ということです。

これまでは一般NISA600万円、つみたてNISA800万円が上限でした。そして併用不可でしたので、トータル1400万円とは少々言いにくい感じでした。

それが2024年からは成長投資枠とつみたて投資枠を併用OKでトータル1800万円です。

ただし成長投資枠は1200万円上限です。

つまり、つみたてNISAで1800万円使い切ることはできるが、成長投資枠は1800万円は使用できずに1200万円上限です。

どちらにしても、そこまで投資しないよ~と思われるかもしれませんが、つみたて投資を毎月5万円で年間60万円、それを30年継続すると1800万円に到達します。現実にありそうです。

ある程度収入がある年代で、子どもの学費も負担しなくてもよくなったら、毎月10万円で年間120万円、15年で1800万円に到達です。ありそうですね。

成長投資枠も併用して活用する場合は、もっと早い段階で1800万円まで到達することになりそうです。

いずれにしても、家計とライフプランから投資額を決める方が健全です。できる範囲の最大限をあなたの上限と考えましょう。

NISAが変わる「投資枠の再利用ができる」

これまでは、再利用できませんでした。

例えば、一般NISAを活用し、今年3月に120万円で株式投資をして、値上がりをしたので5月にすべて売却した場合、その年は120万円の上限を使い切ったとして、一般NISAでの投資はそれ以上できませんでした。つみたてNISAも同様で年間40万円上限で期の途中に売却してもその分を追加購入することはできませんでした。

それが、年間の240万円、120万円の上限はありますので、年末に投資額がそれぞれ収まっていればOKということです。

つみたて投資枠はつみたてが前提なので売却せずに保有をしてほしいと思いますが・・・

成長投資枠は、株式やETFに投資できるので、値上がりしたら売却するケースも当然あると思います。躊躇なく売却し利益を確定してもらっていいと思います。

この再利用は年間投資額として考えるだけでなく、1800万円でも同じように考えます。1800万円に投資額が到達していても、売却するとその額を再利用できます。

NISAの新旧比較表

 

現行NISA新しいNISA
一般NISAつみたてNISA成長投資枠つみたて投資枠
制度の期限~2023年末~2042年
新規は2023年まで
恒久化
非課税期間5年20年無期限
年間投資上限額120万円40万円240万円120万円
計360万円
制度の併用不可
生涯非課税限度額600万円800万円1800万円
※1200万円
投資枠の再利用不可
対象年齢18歳以上の成人18歳以上の成人
対象商品株式 ETF
投資信託
投資信託株式 ETF
投資信託
投資信託
購入方法スポット
積み立て
積み立てスポット
積み立て
積み立て

2023年はどうする?

2024年から変わるということは、2023年はNISAを利用しない方がいいのでしょうか?2024年まで待ちますか?

答えは、「2023年もNISAを活用しましょう」です

これまでに始めている人はそのまま継続してもらえば良いと思います。

そろそろ始めようと思ってた人は迷いますか?2024年まで待とうかな?と。

2023年は今までの制度なので、2024年からの変更後の制度とは別でカウントします。

それはそれ、これはこれです。併存します。

2023年から一般NISAを始めて120万円を投資したら、2024年からは1800万円まで投資できるので、非課税で1920万円まで投資できるということです。

使えるお得な制度はできるだけ使うようにしましょう。投資する資金が無い!という人は、まずは家計を見直すことが大切です。投資資金を作りましょう。

 

まとめ

今回のNISA制度の改正は、これまでのNISAと比較して活用しやすくなります。この機会に始めてみてはいかがでしょうか。

「投資」というと心配が大きくなるかもしれませんが、長期を見据えた「資産形成」です。これが重要です。今購入!今売却!のようなパソコンに張り付いているのは、「投資」というより「投機」に近いし、それをイメージしていたら、それは資産形成ではありません。

そして、資産形成を始めるのにNISA制度を活用することは必須です。儲かる仕組みではなく運用益非課税制度なのですが、約20%の税金が非課税というのは魅力あります。NISAやってれば必ず儲かるということではありません。

NISA口座は、証券口座と両方を開設する必要があります。証券会社や銀行などで口座開設できます。

口座開設すれば、WEB上の手続きになると思いますので、ホームページの見やすさ、WEB手続きの簡便さも金融機関を選ぶ時のポイントになるでしょう。

すべてご自身でやっていくという場合は、ネット証券で完結します。誰かと相談しながらやっていきたいと考えれば証券会社や銀行など窓口になる人がいるところでの相談になります。

それでは、ライフスタイルプラスはどうか?と言われれば、

私はFP(ファイナンシャルプランナー)であり、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)です。

FPとしてライフプラン相談できますし、IFA(金融商品仲介業)として、実際に口座開設などのお手伝いができます。そして、具体的な投資相談ができます。販売だけの金融機関とは違う立場で相談できることを強みとしています。

どの金融機関でも良いと思いますので、まずは始めるというスタンスでいきましょう。

※本音は、どの金融機関でも良いとは思っていません笑

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