生命保険を見直しは必要か？
家計の中で大きな支出の一つである生命保険料。加入当初は必要だった保障内容も、ライフプランや状況の変化によって、必要性が変わっている場合があります。
例えば、独身時代に加入した生命保険は、結婚や出産を機に見直す必要があります。家族が増えれば、死亡保険の必要保障額を大きくしたり、医療保険や介護保険に加入する必要が出てくるでしょう。
また、住宅購入、転職といった状況の変化でも、生命保険の見直しが必要になります。住宅ローンを借りれば、万が一の際にローン返済を担保する団体信用生命保険への加入が必要になる場合があります。転職によって収入が下がれば、保険料負担を軽減するために、保険の見直しが必要になる可能性もあります。
このように、ライフプランや状況の変化に合わせて、定期的に保険を見直すことが重要です。見直しをすることで、無駄な支出を減らし、必要な保障を確保することができます。
保険の見直しは、自分で行うこともできますが、ファイナンシャルプランナーや保険代理店に相談するのもお勧めです。専門家のアドバイスを受けることで、より的確なアドバイスを受けることができます。
ただし、生命保険を販売する人は知識があって、生命保険を契約する一般の人は知識がありません。ここは大きな問題点であり、注意点です。何を言われても「なるほど～」となる可能性が高いです。生命保険の見直しを相談しようと思っても、商談になるのでご注意を。
それでは、生命保険の見直しの注意点について解説していきます。
ライフプランに合わせた賢い保険選び
独身、結婚、出産、子育てなど、ライフプランの変化に合わせて、必要な保障も変化します。概要を見ていきましょう。
ライフステージでの必要保険の変化
独身時代は、死亡保険や医療保険など、最低限の保障に絞ることで、保険料を抑えることができます。結婚や出産を機に、家族構成や収入の変化に合わせて、保障内容を見直しましょう。生命保険は、死亡、入院などによる経済的なダメージを軽減するために準備するものです。つまり、経済的なダメージが大きい場合は生命保険も大きな保障になりますし、経済的なダメージがそれほどでもない場合は、そこまで大きな生命保険は必要ないということです。感情的な問題は別の話です。
必要最低限の保障に絞る
全ての可能性に備えようとすると、保険料が高額になってしまいます。本当に必要な保障内容を検討し、無駄な支出を抑えましょう。このことは生命保険だけでなく、損害保険（火災保険、自動車保険など）も同じことが言えます。
生命保険を販売する人の当たり外れもあるのではないかと心配です。販売したい人は大きく言うものです。それが、あなたにとって必要な保険なのか疑問です。
複数の保険会社から最適な保険を選ぶ
保険会社によって、同じような保障内容でも保険料が異なる場合があります。複数の保険会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。私のスタンスとして、生命保険料は家計においてコストですから、出来るだけ抑えたいと考えています。つまり、保険会社を固定せず、検討する柔軟性が欲しいと考えています。
付帯サービスに違いはあるか？
保険会社によっては、健康診断サービスや旅行傷害保険などの付帯サービスを提供している場合があります。付帯サービスも充実している保険を選ぶことで、よりお得に保障を受けることができます。
保障内容、保険料がそんなに差が無い場合の決め手はどこか？ということになりますね。ラーメンを食べようとお店を決めるときに、餃子の美味しいラーメン屋かチャーハンの美味しいラーメン屋のどちらにするか決めるのと似ているのかも・・・
保険会社の財務状況も確認
保険会社が倒産してしまうと、保険金が支払われなくなる可能性があります。財務状況が安定している保険会社を選ぶことが重要です。生命保険会社が過去に破綻した例を見ると、どこかの保険会社が引き受けてくれているので、まったく無しにはなりませんが、契約内容そのまま引き受けることもありません。小さく引き受けることになります。
生命保険見直しの注意点
上記のポイントを気にしつつ見直しを進めていきます。どのような手順で進めていくと良いのでしょうか？確認していきましょう。
現在の保障内容を把握する
まずは、現在加入している保険の保障内容をしっかりと把握することが重要です。
- 保険の種類
- 保障内容
- 保障額
- 保険料
- 保障期間
などを確認しましょう。
保険期間の勘違いがあるかもしれません。パッケージ商品になっていてトッピング全部乗せみたいな生命保険を見かけますが、保険期間が部分的に異なることがあります。この部分は終身（一生涯）、この部分は７０歳まで、この部分は１０年更新で８０歳まで延長可、いろいろあります。
毎月支払っている生命保険料は理解していても、保障内容まで理解している人は少ないのではないでしょうか？知らないものに支払う費用は、ムダ使いに近いと思いますよ。
必要な保障を考える
現在の保障内容を把握したら、自身のライフプランや状況に合わせて、必要な保障を考えていきます。
- 独身から結婚・出産
- 転職
- 住宅購入
- 老後
など、ライフプランの変化によって、必要な保障は変化します。保障の大きさも変化します。心配なことのどこまで生命保険でカバーするか？という課題もあります。
ギャップはどの程度か？
現在の生命保険の内容と、必要な保障とのギャップはどうなっていますか？掛け過ぎ、不足、さまざまあると思います。そのギャップをどう埋めていくのかを検討します。「思ってたんと違う」となることも多くあり、その場合は見直した方がいいです。違うな～と思いながら保険料を支払うのもシンドイですよね。
私も生命保険の見直し相談はいくつも経験ありますが、どうしてもギャップはでてきます。必要な保障と現状のギャップがある、保障内容は問題ないけど生命保険料が高い、どちらも見直した方がいいですね。これからのストレスを減少することができます。
解約・契約手続き
生命保険の見直しで、別の保険に乗り換える場合や解約する場合には、手続きに時間がかかる場合があります。
新しい生命保険の加入手続きでは、手続き自体にかかる時間、契約成立までの期間が必要になります。解約は保険会社に依頼して手続きを進めていきます。最近は聞かなくなりましたが、以前は解約の引き留めが強力で、なかなか解約できないという話がありました。
解約の引き留めは無いとしても、新規の契約、解約とある程度の期間は必要になります。今月中に契約、解約を完了させようというぐらいの感覚で良いと思います。新規の契約は月の始めに、成立したらその月に解約手続き、これでＯＫです。
保障が途切れないように
生命保険の見直しで、解約や乗り換えを行う場合は、保障期間が途切れないように注意する必要があります。先に解約をしてしまうと、新規契約が成立するまで保障の空白期間ができます。もし新規契約が健康上の問題などで成立しない場合は無保険になってしまいます。
事故や思いがけないことは、そんな隙間に発生するかもしれません。そんな怖いことはせずに、新規契約を先に、成立してから同じ月に解約手続きを完了させるようお願いします。
告知義務は重要です
保険の見直しで、新しい保険に加入する場合には、告知義務を怠ると保険金が支払われない可能性があります。健康状態、過去の病歴、職業がポイントです。
新規契約の手続き時点ではバレない可能性が高いですが、保険金支払いの時にバレるものです。そうなったら最悪です。虚偽の告知で新規契約するより、有効である現在の契約を継続していた方が保障出来ることがあり得ます。
告知義務違反を甘く見ない方がいいです。保険の担当者に正直に相談した方が良いです。状況によっては見直ししない方が良いかもしれません。
生命保険見直しの方法
インターネット上の比較サイトやシミュレーションツールを利用
インターネット上の比較サイトやシミュレーションツールを利用することで、複数の保険会社の保険料や保障内容を簡単に比較することができます。
- メリット
手軽に情報収集ができる
複数の保険を比較できる
保険料を抑えられる可能性がある
- デメリット
専門的なアドバイスを受けられない
自分に合った保険を選ぶのが難しい
保険代理店に相談
保険代理店に相談することで、専門家のアドバイスを受けながら、自分に合った保険を選ぶことができます。
- メリット
専門的なアドバイスを受けられる
自分に合った保険を選ぶことができる
スムーズな手続き
- デメリット
取り扱い保険会社による知識の偏り
取り扱い保険会社の範囲内でしか選択できない
ファイナンシャルプランナーに相談
ファイナンシャルプランナーは、お金に関する総合的なアドバイスを行う専門家です。生命保険の見直しだけでなく、ライフプランニングや資産形成など、幅広い相談ができます。
- メリット
中立的な立場からアドバイスを受けられる
ライフプランに合わせた保険を選ぶことができる
資産形成などのアドバイスも受けられる
- デメリット
費用が発生する場合がある
ファイナンシャルプランナーに相談する際は、以下の点に注意しましょう。
どのような資格を持っているか、経験値はあるのか、相談しやすい雰囲気か、他にも相性もありますね。ホームページで確認できたり、紹介などがあると安心ですね。
生命保険の見直しは、ライフプランにも関わります。広い視野で相談できる人を見つけると良いと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか？生命保険の見直しの注意点について解説していきました。
生命保険のことを考えることは日常生活において優先順位は低いと思います。そういう意味では、どんなきっかけでも、このブログを読んだ機会でも、もし気になったとしたら、見直しをするタイミングかもしれません。
思い立ったらやるしかありません。現状と必要な保障を確認して、問題なければそれで終了。ギャップが大きければ、または、保険料の削減ができるのであれば、見直し実行となります。
その際は、お近くのファイナンシャルプランナーに相談することをお勧めします。