自転車保険が義務化されるってさ、どうすればいい? ※福井県でスタート

自転車保険が義務化される理由

2008年、神戸市で小学生がおばあちゃんを自転車ではねてしまう不幸な事故がありました。下り坂での事故だったと記憶しています。

おばあちゃんの命は助かりましたが、後遺障害が残る状態でした。被害者側が裁判を起こし賠償を求めます。

2013年に神戸地裁で判決が出て、およそ9500万円の賠償責任命令が下りました。

この小学生の保護者は、普段より自転車に乗る指導をしっかりしていたと主張しますが、このときヘルメットをかぶっておらず、指導ができていないと判断され、監督義務を果たされていないとし、裁判所は保護者の責任も認めました。

この判決を契機に、自転車事故でも状況によっては大きな損害賠償責任が発生することが社会において認識されるようになりました。

その後、兵庫県で自転車保険が義務化され、全国に広がるようになってきました。皆さまのお住まいの地域でも義務化されているかもしれません。

福井県では2022年7月より義務化されます。これから周知されていき、ウチはどうすればいいの?と心配の声が増えてくるかもしてません。

自転車保険とは

自転車に乗っていて、相手にけがをさせてしまったときに賠償する保険です。治療費や後遺障害に対する補償をします。もしかしたら死亡事故になるかもしれません。大人の自転車で相当なスピードが出ている場面での事故も考えられます。

自動車を運転する場合は、自動車の任意保険に加入する人が大半だと思います。ほぼほぼ加入しているのかなと思います。自動車の任意保険と同様に自転車保険に当然のように加入するべきだと考えます。

自転車の事故はめったにないかもしれませんが、あったら大変です。この「めったにないけど、あったら大変」という事象はまさしく保険に加入する必要があります。火災保険や死亡保険もそうです。この部分は保険が得意な領域です。

高額な自転車を保有していると、自転車そのものの補償も欲しいところなので、一緒に検討するのもいいですね。そして、事故を起こした際の相手に対する賠償責任保険をしっかり準備しましょう。

じつは自転車保険に加入してるかも

そういうことなら自転車保険に加入しておかないと心配だと思ったそこのあなた!ちょっと待ってください、すでに準備済みかもしれません。

自転車保険に加入してないのに、同じ効果がある保険に加入している可能性があります。

確認してほしい保険

  1. 自動車保険
  2. 火災保険
  3. 傷害保険
  4. PTAの総合保障制度
  5. 会社など勤務先の保険
  6. クレジットカードの保障

それぞれの保険で、特約のひとつに「個人賠償責任補償特約」もしくは「生活賠償責任補償特約」などがあります。保険会社によって特約の名称が違うかもしれませんので、ご確認ください。

どれかひとつに特約加入してあればOKです。いくつも必要ありません。ふたつ加入して倍の保険金が出ることもありません。

ご家庭で複数の自動車があり、複数の自動車保険の契約がある場合は、どれか一つに付帯しておけばOKです。

補償の範囲は、同居の親族です。別居の未婚の子も範囲に入るので大学など県外で1人暮らししているお子さまも大丈夫です。家族の人数分の補償は必要ありません。ひとつで大丈夫です。

もう一歩踏み込んで確認してほしいこと

個人賠償責任補償特約の内容も併せて確認しておきましょう。

保険金の限度額はどのようになっているでしょうか?1億円、無制限など記載がありますので、ご確認ください。

もうひとつは、「示談交渉サービス」があるかどうか。これは保険会社に確認してください。

あなたが事故の加害者で被害者に対して法律上の賠償責任を負ったら、基本的にご自身で話をつけて賠償金額が決まったら保険会社に請求をします。もしくは弁護士に依頼することになります。

示談交渉サービスがあれば、保険会社が代わりに相手側と交渉してくれます。この示談交渉サービスは必須だと思います。※ただし、日本国外は対象にならない場合が多いです

まとめ

自動車を運転しているときも、歩いているときも、自転車が危ないと感じることがあります。

子どもが自転車に乗るようになると。行動範囲も広くなるし、目が届かなくなります。自転車に乗るときは、安全運転、周囲に注意する、ヘルメットをかぶる、交通ルールを守ることが大切です。

そして、自転車保険が義務化となったタイミングで、契約しているすべての保険の点検をしてみてはいかがでしょうか?いくつも重なっている特約はムダです。2倍、3倍の保険金が出て儲かるということもありませんから。

日常生活で保険を気にすることはあまりないと思うので、こういう機会を活用しましょう。

相手に対する「賠償責任」は今の時代は必須です、間違いなく。きちんと準備しましょう。賠償責任補償がない状態で賠償命令が出たら、もう生きていけない・・・併せて、事故を起こさない、加害者にならないことも心に誓います。

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