毎月15万円が必要な積み立て目標を毎月7万円で達成する方法を解説

毎月15万円が必要な積み立て目標を毎月7万円で達成する方法を解説
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将来の計画(ライフプラン)を実現するために、積み立てて貯蓄ををしていきたいと考えます。

例えば、このように資金計画を考えるご家族があったとします。

5年後に住宅購入する費用で300万円を貯めて、15年後には子どもの大学進学に備えて500万円を貯めておきたいし、その3年後は二人目が大学進学となり500万円を貯めたい、そのあとは夫婦の老後資金で今から30年後に2000万円を貯めておきたいと。

目標を決めて資金形成のプランを検討する、そして実現できるようプランニングを組み立てていきます。このように、ゴールベース・プランニングの考え方で、具体的な資産形成プランを検討してみます。

この資産形成を実現できるか

先ほどの例を整理してみましょう。

  • 5年後に300万
  • 15年後に500万
  • 18年後に500万
  • 30年後に2000万

これを、積み立てていきたいと考えます。単純にそれぞれを積み立てる計算をしてみます。

分かりやすく金利0%としますので、今だと銀行に貯蓄していくイメージです。

目標額を積み立てをする月数で割り算すると、このようになります。

  • 5年後に300万・・・・・毎月50,000円
  • 15年後に500万・・・・毎月27,777円
  • 18年後に500万・・・・毎月23,148円
  • 30年後に2000万・・・毎月55,555円

目標の年数が経過すると、ひとつづつ終わっていきますが、初めの5年は156,480円を積み立てることになります。

  • 初めの5年・・・156,480円
  • 次の10年・・・106,480円
  • 次の3年・・・・78,703円
  • 最後の12年・・55,555円

「そんなの無理ー!」という感じですか? 夫婦共働きで世帯収入が高い場合はできそうですか?

この計画で進めると、いきなり15万円以上を積み立てることになります。当然ですが、家賃、食費など生活に必要な費用を支払いながら、この資産形成プランを実行するということです。

複利の力でどうなるか

先ほどは金利0%で計算していたので、3%、5%で運用できたとしたら、もっと少ない金額で達成できるのではないでしょうか?

計算してみましょう。

年利3%で運用できた場合

  • 5年後に300万・・・・・毎月46,291円
  • 15年後に500万・・・・毎月21,975円
  • 18年後に500万・・・・毎月17,443円
  • 30年後に2000万・・・毎月34,236円

このようになります。※運用益非課税で計算しています。

  • 初めの5年・・・119,945円
  • 次の10年・・・73,654円
  • 次の3年・・・・51,679円
  • 最後の12年・・34,236円

約12万円でスタートですね。金利の力、複利の力で金額は小さくなりましたが、まだまだ高額ですね。

 

年利5%で運用できた場合

  • 5年後に300万・・・・・毎月43,931円
  • 15年後に500万・・・・毎月18,629円
  • 18年後に500万・・・・毎月14,259円
  • 30年後に2000万・・・毎月23,932円

このようになります。※運用益非課税で計算しています。

  • 初めの5年・・・100,751円
  • 次の10年・・・56,820円
  • 次の3年・・・・38,191円
  • 最後の12年・・23,932円

約10万円でスタートですね。金利の力、複利の力でさらに金額は小さくなりましたが、もう一声、という感じです。

積立の考え方を変える

4つの目標に対して、それぞれの積み立てを考えると、前出のような計算になります。考え方としてはわかりやすい方法です。

目標が複数の場合は、スタート時点で積立額が大きくなることも理解できます。

  • 5年後に300万
  • 15年後に500万
  • 18年後に500万
  • 30年後に2000万

この積立目標を、30年間で3300万円を積み立てるという全体として考えるとどうでしょうか?

5年後に300万円、15年後に500万円、18年後に500万円を引き出して、30年後に2000万円を確保する計算です。

いくらの積み立てで実現するのか

目標とする金額、年数、予定利率を複数組み合わせて計算するエクセルを作りましたので、それで計算します。

A:71,000円

●条件:年利3%で運用 毎月71,000円の積み立て

●万円単位でざっくり表記

●運用益は非課税とする

積立元本(繰り越し分) 元利合計額(期末) 積立目標額(引き出し額)
第1期:初めの5年 426万円 459万円 300万円
第2期:次の10年 1011万円(159万) 1206万円 500万円
第3期:次の3年 961万円(706万) 1040万円 500万円
第4期:最後の12年 1562万円(540万) 2002万円 2000万円

表の見方を解説します

第1期、毎月71,000円を積み立てると5年(60ヵ月)で426万円となります。年利3%で運用すると約459万円。5年経過後に積立目標の300万円を引き出します。これで5年目300万円の目標達成し、約159万円が残高となります。

第2期は、300万円を引き出した後の繰り越し約159万円を持ってスタートです。10年(120ヵ月)で842万円を積み立て、年利3%運用で全部合計すると約1206万円となります。ここで2つ目の目標達成で500万円を引き出します。

第3期は、同様の計算で約706万円の繰り越しでスタート。3年積み立て3%運用で約1040万円となり、500万円の目標達成で引き出し。

第4期は、540万円の繰り越しでスタート。ここから12年間の積み立て、3%運用で約2002万円となり、老後資金2000万円を確保です。

家計の負担は変化なし

このシミュレーションは30年間ずっと71,000円を積み立てるというものです。

それぞれを積み立てるプランは15万円から段階的に積立額が小さくなっていきますが、このシミュレーションは家計の中で負担が軽くなることはありません。

その代わり、追い金なしですべての積立目標を達成できます。

また、一旦確保した資産形成の予算額をそのまま継続することで、何年後かに家計の大幅な見直しをしなくてもOKというプランです。

若い世代のうちに資産形成に取り組む予算を確保できれば、収入が増えるにつれて負担が軽くなっていきます。家族が増えることもあると思いますし、環境の変化にも対応しやすくなるのではないでしょうか。

15万円⇒7万円で達成は机上の空論か

「そんなもん計算でそうなるだけでしょ?」

その気持ち分かります、おっしゃる通りこれはあくまでもシミュレーション結果です。

ただ、そんな積み立て目標は無理かもな、とあきらめる前に可能性があることを理解していただきたいと思います。

計算上のゴールベース・プランニングをライフプランに組み込むことができると、大きなストレスが無く積み立ての資産形成ができると考えています。

毎月71,000円の積み立て、年利3%運用が実現できれば資金計画が達成できることが分かったら、どのようなポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)にすれば良いのかを次の段階で検討していきます。

将来的にアパート経営なども含めた資産形成を検討することもあるかもしれません。

いずれにしても、「長期・積立・分散」の考え方で、資産形成をしていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は例として、4つの目標で試算してみました。15万円は無理でも7万円ならいけそうという気になりませんか?

もし、7万円より少ない資金で積み立てたいと考える場合は、年利を高めに設定してポートフォリオを組むことも一つの方法です。年利を高めにするということはリスクも高くなることと同義です。ここは慎重に検討しましょう。

あなたのご家庭ではどうなるでしょうか?

10年後に独立して起業したい、早期退職を目指したいなど、さまざまな目標があると思います。世帯年収、親からの資金援助、退職金など、環境によって変わってきます。

あなた専用、あなたのご家庭専用の、カスタム・ライフプランを作成してみるのも良いと思います。

将来の資金計画について、早めに考える、早めにスタートすることが大切です。

私自身は少々手遅れのように感じます。このような話を結婚したくらいに聞いておきたかった・・・

私の反省エピソードを交えて相談できますので、お気軽にお声掛けください。

ライフプラン(人生設計)とファイナンシャルプラン(資金計画)を融合したカスタム・ライフプランをオリジナルで作りましょう。

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Wrote this article この記事を書いた人

福田 智司

▶独立系ファイナンシャルプランナーとして、相談業務、セミナー講師などで活動しています。 ▶FBCラジオ ラジタス 第一木曜日 10:50~ 「FPふくちゃんのお金に関するエトセトラ」レギュラー出演中 福井で唯一?のラジオFPです ▶FPでIFAというポジションを活かした相談が得意 節約だけが家計見直しじゃない!を念頭に置いた相談を心掛けています。 ▶法人向けに企業型確定拠出年金の導入サポートを推進しております

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