給与明細の基本を知る ファイナンシャルプランナーが解説します

4月になり新生活がスタートしている人も多いのではないでしょうか?

新社会人となった人は、初めての給料日が楽しみですね。

初任給で何をしますか?何を買いますか?

家族へのプレゼント、自分へのご褒美など、自分で稼いだお金を有意義に使って欲しいと思います。

給料の使い道を考える前に知っておいて欲しい「給与明細」について解説をしていきたいと思います。

給与明細なんて関係ない!気にするのは振り込まれた金額だけだ!と思っているあなた、ちょっと待ってください。

もう少し、自分の給料に興味を持ってください。世の中の仕組みを知るはじめの一歩になると思います。

そんな給与明細を解説していきます。

給与明細にどんな項目があるか

給与明細のサンプルです。このような項目で構成されています。

「勤怠」「支給」「控除」の3つのグループに分けることができます。それでは、ひとつずつ解説していきます。

勤怠

その月に、どれくらい働いたかが分かります。

出勤日数、労働時間、そして残業時間や休日出勤なども記載されます。

給与計算の基礎になる部分なので、ご自身で確認できるようにしておくことが必要です。

支給

基本給、その他手当がここに記載されます。

残業や休日出勤もここに反映されているか確認できるようにしましょう。

このサンプルで、支給の右側にある「総支給額」が「額面」といわれる金額となります。

控除

社会保険料や税金が記載されており、額面である総支給額から控除(マイナス)される金額です。

社会保険料は、「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」「介護保険料」です。介護保険料は40歳から負担しますので、それまでは引かれません。

税金は、「所得税」「住民税」です。

所得税は、だいたいこんなもんかな~という概算で差し引かれますから、その年の12月に年末調整で過不足を調整します。

住民税は前年の所得から計算されるので、社会人1年目は住民税を払いませんが、2年目から給与から引かれます。昇給より住民税が高ければ手取りが減るかもしれません・・・

合計

総支給額(額面)-控除額=差引支給額(手取り)

このように計算されます。差引支給額が手取り給与として振り込まれます。

自分で何に使っても誰にも何も言われないお金です(独身のときは)

支給をもっと詳しく解説

支給の項目を確認すると、「基本給」と「手当」に分かれます。

基本給

給与のベース部分です。賞与や退職金の計算をする元にもなります。勤務先に賞与や退職金制度があれば、ですが。

この基本給は、年齢や勤続年数、職務などにより設定されています。

手当

残業や休日出勤は、会社として法律上支払い義務がある手当となります。

時間外労働に対する残業手当、深夜あるいは法定休日に出勤した場合の労働基準法に基づく特別手当となります。

あなたの勤務先はちゃんと出てますでしょうか。

「通勤手当」「住宅手当」「家族手当」などは、会社ルールになりますので、すべての会社で設定されているとは限りません。

多くの会社では「通勤手当」が出ると思いますが、通勤手当は月15万円までは非課税で受け取ることができます。

家族を扶養している場合に「家族手当」が支給されることがありますが、配偶者が働き始めて所得があると配偶者控除の範囲を超えるケースがあり、その場合に扶養家族とみなされず家族手当も無くなったという話も聞きます。

配偶者控除も無くなり税金が増えて、家族手当も無くなり収入が減ることも考えられるので、配偶者が働き始めるときは注意が必要ですね。

給与の使い方も大切

あればあっただけ使う、という計画性も何もない人がいます。

はい、若いころの私です・・・反省しています。

私が貯蓄を意識したのは彼女と結婚を考え始めたときです。(今の奥様です)

まあ、遅かった、お金が貯まらないんです。1年後にどんだけ貯めることができるんだって話ですよ。

若いころ(20代前半)に私のようなファイナンシャルプランナーに出会いたかった(笑)

それはさておき、貯蓄をすること、それを資産形成に回すことが当然という流れを作りたいところです。

ご自身の給与を理解し、手取りから先に貯蓄・資産形成をすることを強くお勧めします。最初が肝心です。

本当の手取り給与は、貯蓄の後、資産形成の後ということにしましょう。

まとめ

給与明細を解説していきました。

給与明細が理解できると、年末に受け取る「源泉徴収票」も理解できますし、「賞与明細」も理解できると思います。

そうすると、年末調整が理解できて、所得控除に興味が出るかもしれませんね。iDeCo始めようかなとか。

給与明細が理解できていなくても、振り込まれる手取り給与で生活はできるでしょう。

ただ、そういうスタンスだと損をする場面が出てくるような気がします。知らずに損をすることがありそうです。知らないままなら、それはそれでいいのかもしれませんが。

社会人として多くの知識を身に付けて、前向きに生きていく入り口として給与明細を解説しました。

そして、次の段階は、資産形成ですね。

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