お金の相談相手に「ファイナンシャルプランナー」というのは正解か?

 お金に関する相談は誰にするといいのか?と考えている人はいるでしょうか。お金の相談にもいろいろあります。幅が広いです。家計相談、資産形成、住宅ローン、老後資金、教育費、保険など、多岐にわたります。

 体感ですが、この1~2年はFP相談が増加しているように思います。私の周囲のFPも増加しているように聞いています。

 お金の相談を専門家にしてみようと考える人が増加するのは大歓迎です。そこで気になるのは、そのFPで大丈夫か?というところです。

 お金の相談においてFPにできること、できないことを解説していきます。

ファイナンシャルプランナーに相談できること

 FP相談のメインとなるのは、「ライフプラン相談」です。結婚や出産、住宅購入、就職、転職、独立、進学などの「ライフイベント」があります。そのライフイベントに、まとまった資金が必要になることが多くあります。大きな資金が必要なものとして、教育費、住宅資金、老後資金があります。最近では介護費用も念頭に置く必要があります。

 ライフイベントを織り込み、収入と支出から計算して、「ライフプラン表」と「キャッシュフロー表」を作成します。キャッシュフロー表を作成するとお金の流れが見えてきます。ライフイベントによっては単年度赤字になることもありますが、それまでの貯蓄や運用で賄うことができることが理解できると、そんなに心配することはありません。

 このようなライフイベントをクリアしながら、それでも老後資金は足りるのか?ということを相談するのにFPは向いています。ライフプラン表作成は、人生のナビ設定のようなものです。途中の経由地がライフイベントであり、老後生活も安心できるという「人生の収支がプラス」という目的地までたどり着けるのかを、「見える化」することです。

 このように、ライフプラン相談で安心を手に入れることができます。もしくは、このままいくと老後破綻かも!ということであれば、早めに気づくことができるので、今のうちから修正することができます。

ファイナンシャルプランナーの4分類

 ファイナンシャルプランナーは、大きく4分類できます。あなたが相談するのは、どのファイナンシャルプランナーでしょうか。

独立系ファイナンシャルプランナー

どこの企業にも属さず、ファイナンシャルプランナーとして活動しています。相談業務、セミナー講師、執筆などで収入を得ます。金融商品や保険の販売による手数料に頼らないFPであるため、中立的な相談が期待できます。

企業系ファイナンシャルプランナー

証券会社、保険会社、銀行など企業に勤務しているファイナンシャルプランナーです。相談は無料で受けることが多く、金融商品を販売することが目的です。FPとしての相談をしたとしても、解決策は自社の取扱商品の販売になるので、中立的な相談は担保されていません。

IFA兼ファイナンシャルプランナー

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、資産形成、投資の専門家です。金融商品仲介業として証券会社から業務を委託されており、株式や投資信託など具体的な投資商品の相談ができます。どこの証券会社にも属しておらず、中立的な立場で相談することができます。ファイナンシャルプランナーが得意とするライフプランとリンクさせて資産形成の相談ができます。

士業と兼務のファイナンシャルプランナー

税理士、社労士、行政書士、弁護士などであり、ファイナンシャルプランナーです。本業の顧客向けサービスとしてFP相談を業務に取り入れています。士業の周辺にFP相談が存在することも多くあるため、FPの知識が役に立ちます。

 どの立ち位置のファイナンシャルプランナーに相談しましょうか。相談したいこと、お悩みによって検討してみるといいですね。

 ちなみに、ライフスタイルプラスの福田はIFA兼FPなので、資産形成の相談にピッタリということになります。

誰でもなれるファイナンシャルプランナー

 じつは、ファイナンシャルプランナーは誰でも名乗ることができます。経営コンサルタントと一緒ですね。名刺を作れば誰でも名乗ることができるのです。

 ファイナンシャルプランナーを名乗るための後ろ盾とするためにFP資格があります。FP資格には、国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」と、民間資格で日本ファイナンシャル・プランナーズ協会の「AFP」「CFP(R)」があります。

 どちらが上位ということもないですが、ファイナンシャル・プランニング技能士は資格更新制度は無し、AFPとCFP(R)は2年ごとに資格更新の必要があり、そのために継続教育研修を受講するなどして単位を取得しています。

 ちなみに、ライフスタイルプラスの福田は、ファイナンシャル・プランニング技能士2級、AFPです。どちらの資格も2番手になります。

ファイナンシャルプランナーのできないこと

 ファイナンシャルプランナーに相談できる範囲は、割と幅が広いと感じていただけましたでしょうか?幅が広いの裏返しになるかもしれませんが、ファイナンシャルプランナーにしか出来ない、という業務はありません。

 先ほども4分類のファイナンシャルプランナーという紹介をしましたが、「得意分野が何か?」ということで、どのファイナンシャルプランナーに相談するかを検討してください。

 ただし、ファイナンシャルプランナーの分類によっては「出来ないこと」があります。これは、そのFPが不得意、苦手という意味ではなく、「やってはいけない」「違法」というレベルです。

ほかの専門家の領域は立ち入り禁止

 ファイナンシャルプランナーに相談する範囲には、隣接する専門家がいます。そして、そこには超えてはいけないラインがあります。

 まずは、税理士、弁護士との線引きです。ここはファイナンシャルプランナーも心得ていますので、侵害することはほぼありません。

 超える可能性が高いのが、資産形成や投資相談、保険相談です。ここは危ういです。NISAの相談は増加していますが、ファイナンシャルプランナーは具体的な金融商品について案内や提案はできません。それには、投資助言業または金融商品仲介業の登録が必須です。

 また、生命保険相談も多くありますが、生命保険募集の資格がないFPはアドバイスで終了です。具体的な保険商品の提案はありません。

まとめ

 いかがでしたでしょうか

 お金の相談相手にファイナンシャルプランナーは正解ですが、どのFPでもOKというのは不正解、ということです。理解できるようなできないような笑

 FP相談を一か所で完結しようとすると、金融商品仲介業の登録があって、保険代理店でもある個人または法人のファイナンシャルプランナーになるのかなと思います。この場合は、解決策の提案から契約手続きまで進めることができます。

 ライフスタイルプラスの福田は、具体的な投資相談は出来ますが、保険相談はアドバイス止まりになります。NISAの相談から、具体的な商品の案内や購入手続きまで、私にお任せください。生命保険の相談は、私としては、必要な保障、家計から考えて負担できる保険料をアドバイスをして、懇意にしている保険代理店を紹介しています。もちろん、余計な保険契約はありません。