「財産目録」が無いとトラブルになる!?遺言書と一緒に準備しよう

遺言書を作成しようと考えた時に必要になってくる「財産目録」

「ウチは財産なんてないし、そんなの必要ないよ」

「相続人は一人だけで揉めることが無いから、必要ないよ」

そう考えるのもわかります。

でも、意外と忘れているものもあるかもしれません。

というのも、つい先日ですが、取引のある銀行に行った際に、「数年間、資金の移動が無い口座が残ってますね」と言われました。その間、何度となく来てるのに突然どうした?と思いましたが、本当にありました、休眠口座が。残高は無かったので余計に忘れていたのだと思います。

「口座がありますよ」と言われたときは、1万円ほどあったら何を買おうかと思いましたが、コンビニでおやつを買う程度の金額だったので残念でした・・・

それはさておき、自分の財産をすべて把握しているのか?と思いましたので、財産目録についてまとめてみました。

財産目録とは

それは、ご自身の財産の一覧です。

自宅の土地建物、自動車、絵画、預貯金、有価証券、宝石、船舶など

そして、貸付金、著作権、特許権など経済的価値があるもの

さらに、有料のサブスク契約もあります。

もし、ご自身が忘れているのであれば、それを家族が知ることはありません。一度で作成できなくとも、ふとしたときに思い出すかもしれません。

本当に忘れていて、相続開始時点で把握できていない預貯金や貸付金があったとしても、相続の権利が無くなる訳ではありません。

権利はあっても、知らないままだと相続はできません・・・

特許権は、相続人が自動的に相続したとして権利が移転します。ただし、相続したことを特許庁長官に届け出する必要があります。

財産目録に記載したいもの

  • 土地や建物 所在、面積など
  • 農地や山林 所在、地積など
  • 預貯金   金融機関ごとに
  • 株式    証券会社、銘柄など
  • 投資信託  証券会社、ファンド名など
  • 自動車   個人名義、会社名義など
  • 会員権   ゴルフ、ジム、レジャー施設など
  • 動産    絵画、骨董品、宝石、時計など
  • 動産②   プレミアム価値のあるもの、趣味のものも
  • 生命保険  保険金額、受取人、保険会社など
  • 特許権   意匠権なども、できるだけ詳細に、残存期間も
  • 貸付金   売掛金も、個別にわかるように
  • 借入金   住宅ローン、キャッシング、消費者金融など
  • 損害賠償  裁判上で係争中のもの、請求権があるもの

 

財産目録をリスト化するメリット

財産目録を一覧表にすると、相続人は探す手間が省けますし、トラブルも少しは減るのではないでしょうか。

財産をリスト化する目的として、それぞれのIDとパスワードを把握することがあります。

ネット銀行、ネット証券、サブスク契約、暗号通貨、FX口座などのID、パスワードです。もし、生体認証だと面倒かもしれませんね。

クレジットカードも把握しておきたいです。複数枚の利用がある場合は、それもわかるようにしておきたいです。

インターネット上で完結するものだと、郵便が届かないものもあると思います。その場合は家族が知ることができない可能性もあります。

また、生命保険は請求しないと受け取ることができませんから、契約があることを家族に伝えておく必要があります。

財産目録の作成メリットは、ID・パスワードをリスト化することにあります。

負債もリスト化する

プラスの財産だけではなく、マイナスの財産も把握しておきたいです。

住宅ローン、カードローンなどの借入金、税金関係もありますね。賃貸の場合は家賃の精算もあります。税金や家賃は、そのタイミングによって未払いになることがあります。

もし、個人に借りている借金があれば、そのことも。

負債については、金銭消費貸借契約書の控えの保管、借入先のリスト、支払日、支払金額も把握できているといいですね。

遺言書と一緒に保管する

財産目録を作成したら、遺言書と一緒に保管しておきましょう。

遺言書については別の機会にまとめ記事を書こうと思いますが、自筆遺言書にしても公正証書遺言にしても一緒に保管しておくことをお勧めします。せっかく探す手間を省くために書いた財産目録ですからわかりやすい場所に置いておくといいですね。

生命保険の証券も一緒に保管しておきましょう。生命保険については、保険金額、受取人など財産目録にも記載しておきますが、保険証券もあるといいと思います。

財産目録、生命保険証券、金銭消費貸借契約書控え、不動産の登記簿謄本なども一緒に置いておくといいと思います。

まとめ

財産目録とID・パスワードリスト

これは、いつでもいいですけど、早めに作成しておきたいところです。

パソコン、スマホで管理しているものもあります。それを、家族が分かるようにしておく必要があると思います。

普段から家族がログインできるように・・・とは思いませんが、「私になにかあったら、〇〇に置いてあるから見てくれ」くらいは伝えておきたいと思います。

このようなことを書きましたが、私自身はまだ作成しておりません・・・・・早めに作成しようと思います。あなたもこの機会に取り組んでみませんか?