きれいに人生を締めくくる!終活のお金の話をFPが解説

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終活のはじめの一歩

 「終活」という言葉が広く知られるようになり、多くの人が人生の最終段階をより意識するような環境になっています。情報もいろいろと目にすることもありますし、終活に関する事業者も多く存在します。

 いわゆる老後とはいえ、これからの時間は豊かに過ごすための「未来」として捉えられます。そして「資産を整理すること」は欠かせない要素です。計画的に整理し、必要に応じて現金化することがポイントになってきます。

自分のための資産整理とは?

 資産をきちんと整理することで、老後の生活資金を確保するだけでなく、家族への負担も軽減されます。例えば、不動産を売却して現金に変えたり、投資の運用方法を見直すことにより、残された家族が悩まなくとも済むように配慮ができます。

 終活として資産整理を行うことで、どう残すのか?という視点だけでなく「いつ、どのような方法で資産を活用していくか」という考え方ができるようになり、老後の生活に対する不安を和らげる効果も期待できます。

つまり、終活は「自分らしく人生を締めくくるための計画」です。 資産整理をしながら、残りの人生をより安心して過ごし、家族への思いやりを形にすることができます。人生をきれいに締めくくるための第一歩が踏み出せるのです。

ライフプランシミュレーションのすすめ

 ライフプランを立てるのは若い世代だけと考えるかもしれませんが、実は老後にもライフプランシミュレーションが非常に重要となってきます。これからの人生においてどのような資金が必要か、そして今持っている資産をどのように活用すべきかシミュレーションすることで、安心して生活を続けられる計画を立てることができるのです。

老後にも必要な理由とは?

 ライフプランシミュレーションは、資産が減少していくペースを理解することができ、長生きに備えるためにも役立ちます。それに加えて、資産を現金化するタイミングもシミュレーションで予想できるため、計画的な資産活用が可能になります。

 また、自分の意思をしっかり反映させた資産管理ができることもメリットです。 ライフプランがあることで、家族も含めて安心した老後の生活が実現しやすくなり、将来の安心とともに豊かな老後を支えることができます。

資産現金化のステップ:不動産、保険、投資ごとの計画的な整理

 老後の資産活用に向けて、不動産や保険、投資などの資産を計画的に現金化する手順を検討し整えることで、安定した資金を確保することができます。また、必要に応じて柔軟に生活費として充当することもできます。資産の特性に合わせて現金化のタイミングを見極めることが、無理なく資産を活用するためのポイントです。

不動産、保険、金融商品を計画的に整理すること

 不動産の場合は売却を検討することになりますが、その前に物件が今後の収入源として使えるかどうかも検討するポイントになります。

 不動産を売却することは、維持費がかかる空き家や老朽化物件を早めに現金化できること、固定資産税などの負担を軽減し、資金を流動化させるメリットがあります。また、そのまま保有して賃貸として運用する場合には、定期的な収入源を獲得しながら老後資金を確保することも可能です。

 保険に関しては、解約返戻金があるならば解約して老後資金として活用する方法があります。家族の形も変わってると思いますから、保障が必要なものなのか、不要なのかを検討する必要があります。生命保険料の負担を軽減することが

 金融商品に関しては、すべてを急いで現金化するのではなく、リスクを調整しつつ安定した収益を目指す方法もあります。例えば、株式を債券に移行するなど、資産クラスを見直す方法があります。金融商品を保有したまま、定率で取り崩していくという考え方もあります。金融商品によって投資対象はどうか、利益は出ているのか、この先の見通しはどうか、を検討し、売却して現金化するもの、保有するもの、取り崩すものを判断していくと、資産寿命を延命することができます。

ライフプランシミュレーションを活用する具体的なメリット

 ライフプランシミュレーションは、今後の生活費や資産運用、取り崩しの考え方を整理するための重要なツールです。 これにより、老後の収入と支出のバランスを事前に把握し、資産が不足しないようにライフプランを整えます。

 年金や退職金、投資収益といった収入と、医療費や生活費、趣味や旅行といった支出を細かくシミュレーションすることで、将来的な資金の流れを明確にし、お金の心配をせずに老後生活をするためのライフプランを作成、活用します。

 具体的なメリットとして、まず「長生きリスク」への備えが挙げられます。今の資産状況、生活スタイルが継続するとして、何歳まで現状と変わらない生活ができるのかを「見える化」して、確認しておきましょう。また、シミュレーションにより、資金不足になることが予測される場合には、資産の現金化や運用方針の変更を早めに計画するように対策することができます。

家族と自分のために、計画的な資産現金化で安心を手に入れる

 計画的な資産の現金化は、老後の安心と家族への配慮を実現する大切なステップです。老後の生活資金を確保しながら、家族に資産を整理した状態で引き継ぐことができます。また、不動産の売却や活用、保険の見直し、金融商品の整理などを段階的に進めることで、資産を現金として手元に置いておく安心感が得られ、急な出費にも対応しやすくなります。

 特に、認知症リスクや急な病気などで自分の判断が低下することを考えて、早めに資産を整理することが家族の負担軽減に繋がります。計画的な資産の現金化は、自分の人生をコントロールするための第一歩であり、家族との円満な関係性を構築することにもなります。

 老後の資産管理に不安を感じる方や、家族への配慮を検討したい方は、ファイナンシャルプランナーに相談してみてください。専門的な視点からのアドバイスを受けることで、自分らしい老後を迎えるためのしっかりとした準備が整います。

まとめ

 いかがでしたでしょうか?終活というと、エンディングノートに感謝を伝えること、終末医療のことを記入するイメージがあります。資産を一覧にする項目もあります。

 今回は、エンディングノートのその先を解説していきました。自分のことをノートにまとめたその後は?ということです。解決策のひとつ、一部をお伝えしている内容になっています。それこそケースバイケースになりますので、自分や自分の家族に合う方法というのも存在します。

 このブログを読んだことをきっかけに、考えてみてはいかがでしょうか。そうでもしなければ、次に考えるタイミングはなかなか来ませんよ。

Wrote this article この記事を書いた人

福田 智司

▶独立系ファイナンシャルプランナーとして、相談業務、セミナー講師などで活動しています。 ▶FBCラジオ ラジタス 第一木曜日 10:50~ 「FPふくちゃんのお金に関するエトセトラ」レギュラー出演中 福井で唯一?のラジオFPです ▶FPでIFAというポジションを活かした相談が得意 節約だけが家計見直しじゃない!を念頭に置いた相談を心掛けています。 ▶法人向けに企業型確定拠出年金の導入サポートを推進しております

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