企業型DCというと、まずは導入するまでが大変そう、という印象が経営者や担当者にあるかもしれません。
実際、制度を調べて、社内で検討して、導入まで進めるのは簡単ではないですよね。
でも、私はむしろ入れた後の方が大事だと思っています。
せっかく企業型DCを入れても、従業員の方にうまく伝わらなければ、
「なんか制度が増えたらしい」
で終わってしまうこともあります。
それだと、会社として整えた意味も、従業員にとってのメリットも、少しもったいないですよね。
特に福井の中小企業だと、大企業のように人事制度や研修体制がしっかり分かれているとは限りません。
だからこそ、企業型DCは「入れました」で終わりにせず、投資教育や継続教育もセットで考えておきたい制度だと思っています。
今回は、そのあたりを少し整理してみます。
1.企業型DCは、導入して終わりの制度ではありません
企業型DCは、会社が制度を用意したら完了、というものではありません。
むしろ、そこからがスタートです。
会社としては、導入した時点でひと安心という気持ちになることもあると思います。
福利厚生の充実となりますから。
でも、従業員の立場からすると、その後の方が大事だったりします。
これは何のための制度なのか。
自分にどう関係するのか。
何をしたらいいのか。
このあたりが分からないと、制度があっても動けないんですよね。
企業型DCって、会社が導入をしたら自動的にうまくいく制度ではないと思っています。
だから、導入時の従業員向け説明もそうですし、その後も「ちゃんと伝わる状態」を作っていくことが大切なんだと思います。
2.従業員は、制度そのものより前に「よく分からない」で止まりやすいです
企業型DCに限らず、お金の制度って、そこで止まりやすいところがあります。
制度が悪いというより、言葉が難しいんですよね。
DC
掛金
運用商品
配分
資産形成
このあたり、普段から馴染みがある人ばかりではありませんので、意味がよく分からない状態になるかもしれません。
会社としては説明したつもりでも、従業員からすると、
「聞いたけど、正直よく分からなかった」
ということは普通にあると思います。
特に投資にあまり触れてこなかった方にとっては、最初の「よく分からない」という印象で止まってしまうこともあります。
難しそう。
自分には関係ないかもしれない。
よく分からないから、そのままでいいか。
こうなると、制度があってもなかなか活きてきません。
ここは制度の問題というより、伝え方の問題が大きいと私は感じています。
だから、企業型DCを考えるときは、制度設計と同じくらい、「どう伝えるか」も大事にしたいですね。
3.投資教育というより、まずは安心して理解できる説明が大事です
企業型DCを導入すると、「投資教育が必要ですね」という話になります。
もちろん、それはそうなんです。
でも、ここでいきなり投資の話を前面に出しすぎると、逆に身構えられてしまうこともあります。
私は、まず必要なのは「安心して理解できる説明」だと思っています。
なぜ会社がこの制度を入れたのか。
どんな目的があるのか。
従業員にとってどういう意味があるのか。
何をすればよくて、何を急がなくていいのか。
このあたりが整理されるだけでも、受け止め方はかなり変わるはずです。
投資教育というと、知識を教えることに意識が向きやすいんですが、
その前に「知らないから不安」という壁があるんですよね。
そこを越えられるような説明があるかどうか。
ここはかなり大きいと思います。
難しいことをきれいに説明することよりも、
従業員の方が自分ごととして受け止められるかどうか。
私は、まずそこが大事だと思っています。
4.継続教育があるかどうかで、制度の活かされ方は変わってきます
企業型DCは、一度説明会をして終わり、では少しもったいない制度です。
最初はよく分からなくても、時間がたってから気になる方もいます。
結婚したり、子どもが生まれたり、年齢を重ねたりして、見方が変わることもあります。
だからこそ、継続して触れられる機会があるかどうかは大きいと思います。
年に一度、二度でもいいと思うんです。
制度を思い出せる機会があること。
質問できる場があること。
少しずつでも理解が深まっていくこと。
こうした積み重ねがあると、企業型DCは「あるだけの制度」ではなく「活用できる制度」になってきます。
逆に、導入時に一度説明して、その後は何もないとなると、制度そのものが遠い存在になりやすいです。
それでは、せっかくの福利厚生も見えにくいですよね。
中小企業だと、そこまで手が回らない、という声もあると思います。
それは本当にそうだと思います。
でも、最初から完璧を目指さなくてもいいので、続けて伝える前提を持っておくことは大事ではないでしょうか。
5.福井の中小企業こそ、制度とフォローをセットで考えたいところです
福井の中小企業でも、福利厚生や人材確保の考え方は少しずつ変わってきているように感じます。
給与だけでは伝わらない会社の姿勢が、以前より見られるようになってきたのではないでしょうか。
企業型DCも、その一つだと思います。
ただ制度がある、というだけではなくて、
「この会社は従業員の将来のことも考えているんだな」
と伝わるかどうか。
そこには、導入後の説明やフォローがかなり関わってきます。
特に中小企業では、大企業ほど制度を細かく整えるのは難しいこともあります。
だからこそ、制度を豪華にすることよりも、分かるように伝えること、続けて支えることの方が大切になることもあると思います。
企業型DCは、導入そのものが目的ではないんですよね。
その制度が会社の中でちゃんと息をしていくこと。
私は、そこまで含めて考えたいと思っています。
まとめ
企業型DCは、入れて終わりの制度ではありません。
むしろ、入れた後にどう伝えるか、どう支えていくかで、制度の活き方はかなり変わってきます。
従業員の方にとっては、制度の細かい仕組みより先に、
「これは何のためにあるのか」
「自分にどう関係するのか」
が分かることの方が大事かもしれません。
だからこそ、企業型DCは投資教育や継続教育とセットで考えておきたいところです。
福井の中小企業だからこそ、無理なく続けられる形で、制度とフォローを一緒に整えていく。
そういう考え方が合う会社も多いのではないでしょうか。
企業型DCの導入後の説明や、従業員向けの投資教育・金融教育について整理したい方は、お気軽にご相談ください。
制度を入れるところだけでなく、その後どう活かしていくかも含めて、一緒に考えていけたらと思っています。
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福井の中小企業にこそ知ってほしい、企業型DC導入前の5つの視点
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Wrote this article この記事を書いた人
福田 智司
▶独立系ファイナンシャルプランナーとして、相談業務、セミナー講師などで活動しています。 ▶FBCラジオ ラジタス 第一木曜日 10:50~ 「FPふくちゃんのお金に関するエトセトラ」レギュラー出演中 福井で唯一?のラジオFPです ▶FPでIFAというポジションを活かした相談が得意 節約だけが家計見直しじゃない!を念頭に置いた相談を心掛けています。 ▶法人向けに企業型確定拠出年金の導入サポートを推進しております