家計簿より「未来簿」が大事かも?未来が見えると、お金の不安が変わる

家計簿より「未来簿」が大事かも?未来が見えると、お金の不安が変わる
この記事はだいたい 5 分前後で読めます。

 毎月ちゃんと家計簿をつけてるのに、なんだか将来のお金のことを考えるとモヤモヤ・・・・「このままで大丈夫かな?」と感じたこと、ありませんか?

実はそれ、あなたのせいじゃないんです。

家計簿って、どうしてもお金の記録になります。だから、未来の不安には答えてくれないことも多いんです。

これからの時代、大切なのは「これからのお金」を見える化することです。
私はそれを、「未来簿(みらいぼ)」と名づけました。

今の暮らしと、これからの人生をつなげる「お金の地図」。
その考え方を、今日は少しだけお話ししてみますね。

家計簿が続かない問題

 家計簿って、なんだかんだで続かないんですよね。私も過去に何度かアプリを入れたり、ノートを買ってはじめてみたことがありますが、三日坊主で終了…。

 理由ははっきりしていて、「続けてもあまり楽しくない」「未来が見えてこない」からなんだと思います。記録して、集計して、「ああ、また使いすぎた…」と落ち込む。まるで、過去の失敗を責められているような気分になってしまうんです。

でも、よく考えると——
家計簿って間違いなく「過去を見るもの」なんですよね。


 もちろん、お金の使い方を見直すためには必要なツールです。でも、それだけではこれから先、自分がどう生きていきたいか?そのために、どれくらいのお金が必要で、どこに備えておくべきか?


そういった未来のヒントは、家計簿からはなかなか見えてこないのだと思います

未来簿ってなに?

 そこで私が使っているのが、「未来簿(みらいぼ)」という考え方です。最近、使い始めた言葉です。

 当然、聞きなれない言葉かもしれませんが、これは私がライフプラン相談の中で自然と使いはじめたもので、簡単に言うと「未来のお金の流れを見える化したもの」です。つまり、ライフプラン表です。

 ファイナンシャルプランナー界隈で、未来家計簿という言葉が使われているようですが、私としてはもっとシンプルに「未来簿」と呼ぶことにします。

具体的には、
✔ 将来の年齢ごとの収入と支出
✔ 教育費・住宅ローン・老後資金などのイベント
✔ 資産の増減や預金残高の推移

これらを一覧にした、人生とお金の選択肢の地図のようなものです。ファイナンシャルプランナーが一般的に使っている言葉、ライフプラン表であり、キャッシュフロー表のことです。

 お金の未来を、今のうちからざっくりとでも把握しておくことで、「貯めておいた方がいい時期」や「ちょっと安心して使っていいタイミング」がわかります。

つまり、未来簿は「過去を見る家計簿」と対になる、「未来を見るお金の選択肢の地図」なんです。

未来簿で変わる、感情と行動

 この未来簿を見える形にしてみると、みなさん口をそろえて、こんなふうにおっしゃるんです。

「なんだか安心しました」
「これなら、やっていけそうな気がします」
「今まで、なんとなく不安だった理由がわかりました」

これは本当に印象的で、未来簿を見たことで、感情が変わる → 行動が変わるという流れが生まれます。

 たとえば、今まで「老後が心配だから節約して貯めないと」と漠然と不安に感じていた方が、未来簿を作ってみたら、「このまま働いて、65歳でこれくらいの資産になるなら、そんなに無理しなくてOKかも」と安心できるようになります。

 あるいは、「子どもの進学費用が足りないかも…」と感じていた方が、未来簿の中で教育費のピークを確認し、「今から毎月いくら積立すれば間に合いそう」と見通しが立つということもあります。

 このように、「数字が見える=自分で選べる」につながっていくのです。

家計簿と未来簿、どっちも大事なんですが

 もちろん、家計簿をつけることが無意味というわけではありません。過去の支出傾向を把握したり、節約ポイントを見つけたりするにはとても役立ちます。未来を考えようにも、足元が安定しないと大変なことになります。家計の中で、どれだけ貯蓄や投資に回せるのか、予算をどう確保するのかを考えるときは、家計簿があれば理解しやすいのは間違いないです。

 ただ、「今の生活を変えたい」「将来の不安を減らしたい」という人には、まずは未来簿から始めるのがおすすめです。

 なぜなら、「未来を見える化する」ことが、モチベーションになるからです。未来の自分に必要な金額がわかれば、「じゃあ今、何をすればいいか?」という考え方に自然とシフトします。

 毎月いくらか余裕があるとして、そのお金を使ってしまうのか、それとも貯蓄や投資に回すのか、考え方はいろいろあると思います。もしかしたら、あまり考えずにパッと買い物をしていた人が、使えなくなるかもしれません。でも、それは、我慢ではなく選択になります。今か未来かの選択です。消費か投資か、と言ってもいいかもしれませんね。

 家計簿が「健康診断」だとしたら、未来簿は「未来の設計図」なんです。どちらかだけではなく、両方をバランスよく使っていくことが、これからのマネープランにはとても大切だと思うのです。

お金の未来は、選べる

 私はファイナンシャルプランナーとして、いろんなご相談を受けてきましたが、共通しているのは「わからないことが不安」ということです。

 でも、未来簿を一緒に作ることで、「何が足りないのか?」「どこが不確かなのか?」がはっきりしてきます。不安なことが、ぼんやりしたものから具体的に見えるようになると、人は前向きに動けるようになるのだと思いますし、そうなる人が多いです。

 あらためてお伝えすると、未来簿は未来予想ではありません。「選択肢の地図」です。未来を正確に当てることはできないけれど、未来にどう備えるかは、今の自分が選べるということです。

だから私は、家計簿より未来簿、なのです。

お知らせとまとめ:ChatGPTで未来簿が作れる?

 実は最近、「未来簿」をもっと気軽に作れるようにする方法を見つけました。それが、ChatGPTを使ってお金の未来設計をすることです。

ライフプラン作成は難しいと思われがちですが、うまく質問すれば、ChatGPTがとても親身に相談にのってくれます。

 この方法や、未来簿の作り方のステップなどをまとめた電子書籍を、現在準備しています。近いうちにご案内できると思うので、ぜひ楽しみにしていてください。

 宣言しておかないと、延び延びになりそうなので、チラッと言ってみました。

まとめ

📌 家計簿は「過去」を見るもの
📌 未来簿は「未来」を描くもの
📌 お金の不安は、「見える化」で変わる
📌 ChatGPTを使って、誰でも「自分の未来」を考えることができる

そして何より、
「我慢より選択」——そのための一歩として、未来簿を取り入れてほしいなと思います。

Wrote this article この記事を書いた人

福田 智司

▶独立系ファイナンシャルプランナーとして、相談業務、セミナー講師などで活動しています。 ▶FBCラジオ ラジタス 第一木曜日 10:50~ 「FPふくちゃんのお金に関するエトセトラ」レギュラー出演中 福井で唯一?のラジオFPです ▶FPでIFAというポジションを活かした相談が得意 節約だけが家計見直しじゃない!を念頭に置いた相談を心掛けています。 ▶法人向けに企業型確定拠出年金の導入サポートを推進しております

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